こんなことでお悩みではありませんか?
- 膝をひねってしまった
- 痛みで膝を曲げ伸ばしすることができない
- 膝の内側が腫れて痛む
- 階段や坂の歩行が痛くて辛い
- 痛みで体重をかけられない
- レントゲンでは骨に異常がないと言われた
- 内側半月板損傷は、早期治療とメンテナンスがカギ
膝を痛めてしまって病院で診察を受けたら、骨には異常がなかったので一安心・・・ではありません。なかなか痛みが退かないようなら、MRIなどより細かい診察を受けるべきです。
半月板は軟骨組織であり、レントゲンでは映りません。
骨に異常がなくても軟骨や靭帯に損傷があれば痛みはなかなか取れません。スポーツ選手が「半月板損傷、全治○ヵ月」と、報道されることがありますが、内側半月板損傷は一般の人でも膝の捻挫でよく起こります。
半月板は内側・外側と存在します。
内側半月板は構造上、内側側副靭帯と繋がっているため、ケガをした時に両方痛めてしまうことがよくあります。重症化しやすいのも特徴です。内側半月板、内側側副靭帯、前十字靭帯を同時に痛めてしまった場合、「unhappy triad(不幸の三徴)」といって手術が適応されます。
軟骨組織は、一度傷つくと現在の医学では再生されません。
かつ、“消耗品”である半月板は、年齢を重ねるとともに徐々に摩耗していきます。お年寄りの「軟骨がすり減った」というのは、このことです。過去に膝関節を痛めた既往がある人は摩耗が早まりやすく、痛みをこらえて生活を続けた時には、かばう動作では腰の痛みや姿勢のゆがみを引き起こします。脚は一生使うものなので、将来を見据えた治療がカギになります。
痛みがあれば早期に取り除くこと、膝関節に負担をかけないよう必要なリハビリを行うこと、痛みがない状態でも定期的にメンテナンスを受けておくことが重要になります。
膝に水が溜まった場合は抜いたほうがいい?
関節の内部で損傷が起こり、関節包の内側にある滑膜に炎症を起こしたとき、関節内に水が溜まります。関節内部の損傷とは、前十字靭帯・後十字靭帯・半月板などです。水が溜まると、関節の内圧が高まって痛みを誘発したり、皮膚が張ってしまうために膝の可動域に制限をきたします。その時には、整形外科で水を抜いてもらうと楽になります。抜いた水は、やや黄色がかった透明のものが通常ですが、靱帯断裂など起こしているときには血液が混じり赤みがかかります。高齢者に多い変形性膝関節症では、すり減った軟骨の“ゴミ”が浮遊しており、やや濁った色をしています。
水を抜いただけでは患部が治るわけではありません。
内部の状態が良くならないと繰り返し水が溜まってしまいますので、併せて別のアプローチが必要になります。20年後、30年後の身体は今の自分がつくっている。
- 膝を痛めて治療を受け、リハビリも行った。
- 元の日常生活に戻れているし、もう痛みも全く出ていない。
ここまでになると完治と思うことでしょう。
しかし、実際に損傷した軟骨は再生していませんから、ケガをする前の膝の状態になったかというと疑問が残ります。完治というより、症状消失という表現の方が合っているかもしれません。
治ってはいませんから、今後は、今持っている半月板という部品をできるだけ長持ちさせるということが必要になります。
今は全然痛みも支障もなく動けていても、定期的なメンテナンスを怠れば将来的にまた症状が酷くぶり返します。杖を突くことを余儀なくされたり、人工関節に変える手術を迫られたり・・・
そうならないために、今のうちから膝関節を大切にしておきましょう。
- 正座やあぐらを控える
- 低いところから立ち上がるときは、何かにつかまる
- ストレッチなどで筋肉を柔軟に保っておく
- 膝を支える筋群のトレーニングを行う
- 体重を増やしすぎないように注意する
当院では安定期にも月1~2回程度、症状がなくてもメンテナンスを受けることを推奨しています。